はじめての障害者雇用
広島市で障害者手帳をお持ちの方の求人の探し方【2026年版】障害者雇用枠・求人票の見方・相談先まとめ

「障害者手帳を持っているけれど、広島市でどうやって求人を探せばいいのかわからない」「障害者雇用枠と書いてある求人は何が違うの?」——お仕事相談センター こんぱすには、こうしたご相談が多く寄せられます。この記事では、広島市で障害者手帳をお持ちの方(申請中の方も含みます)が求人を探すときの基本を、探す場所・見るべきポイント・相談先の順に整理しました。読み終える頃には、自分に合った探し方の道筋が見えるはずです。
まず知っておきたい「障害者雇用枠」とは
障害者雇用枠とは、障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)をお持ちの方を対象に、企業が配慮を前提として採用する枠のことです。障害者雇用促進法により、民間企業は従業員数に応じて一定割合以上の障害のある方を雇用する義務があり、その割合(法定雇用率)は2026年7月1日から2.7%に引き上げられ、対象となる企業も従業員37.5人以上に広がりました。企業側にも「採用したい」という明確な理由があるのが、障害者雇用枠の大きな特徴です。
広島県内の状況を見ると、広島労働局の集計(令和7年6月1日現在)では、県内の民間企業2,718社のうち法定雇用率を達成している企業は48.9%にとどまっています。未達成の企業のうち約6割は障害のある方の雇用が0人という状況で、言い換えれば「これから初めて採用する企業」がまだ多く残っているということです。
広島市で求人を探せる場所は大きく5つ
障害者手帳をお持ちの方が広島市で求人を探す場所は、大きく次の5つに分かれます。それぞれ得意分野が違うので、ひとつに絞らず組み合わせるのがおすすめです。
| 探す場所 | 特徴 | 向いている方 |
|---|---|---|
| ハローワーク広島(専門援助部門) | 公的機関。障害者専用求人が多く、トライアル雇用や職業訓練の申込みもできる | 公的な支援を軸に進めたい方、幅広く求人を見たい方 |
| 障害者専門の民間求人サイト・人材紹介 | 大手企業の求人が多いが、首都圏・関西中心。広島の求人は数が限られる | 事務職や大手志向の方、リモート勤務を探す方 |
| 地域の有料職業紹介(当センターなど) | 広島市の地元企業の求人。担当者が企業を訪問し、配慮内容や職場の雰囲気を確認したうえで紹介する | 職場の実情を知ってから応募したい方、支援機関と連携したい方 |
| 就労移行支援・就労継続支援の事業所 | 通所しながら訓練し、事業所の実績やつながりから就職先を探す | 働く前に体調やリズムを整えたい方、訓練から始めたい方 |
| 企業の採用ページ | 特例子会社や大手企業が自社で障害者採用を行っている | 応募したい企業が決まっている方 |
1. ハローワーク広島の専門援助部門
広島市中区上八丁堀8-2のハローワーク広島には、障害のある方専用の相談窓口(専門援助部門)があります。ここでは障害者専用求人の検索・紹介に加えて、トライアル雇用(原則3か月の試行雇用)の申込みや職業訓練の相談ができます。ハローワークインターネットサービスでも、求人区分を「障害のある方のための求人」に絞って検索できます。
2. 障害者専門の民間求人サイト
全国規模の障害者専門サイトは求人数が多く、条件検索も細かい一方で、広島県の求人は数十件〜百数十件程度にとどまることが多く、事務職・首都圏の求人が中心です。在宅勤務(フルリモート)の求人を探す場合には有効な選択肢になります。
3. 地域の有料職業紹介(お仕事相談センター こんぱす)
当センターは、広島市佐伯区の株式会社コンパスが運営する有料職業紹介事業者(許可番号 34-ユ-300742)です。就労継続支援B型事業所を運営しながら、広島市の企業から受理した求人をご紹介しています。求人票だけではわからない「配慮できること・できないこと」「指導担当の方の人柄」「職場の静かさや人数」を担当者が確認してからご紹介する点が特徴で、掲載中の求人はすべて求人申込書を受理したものです。相談・紹介・就職後のフォローまで、求職者の方の費用は一切かかりません。
4. 就労移行支援・就労継続支援
「すぐに働くのは不安」「生活リズムから整えたい」という方は、就労移行支援(標準2年)や就労継続支援A型・B型を利用しながら就職を目指す道があります。2025年10月からは、働き方を選ぶ前に短期間の作業体験を通じて適性や必要な配慮を整理する「就労選択支援」も始まりました。当センターは通所先の担当者と連携して進めることができますので、利用中の方もそのままご相談ください。
求人票で必ず確認したい7つのポイント
障害者雇用枠の求人票には、一般の求人にはない項目があります。応募前に次の7点を確認しておくと、入社後のミスマッチをかなり減らせます。
- 求人区分:障害者専用求人(障害者雇用枠)か、一般求人か。手帳の要否も確認します。
- 配慮できること:通院日のシフト調整、休憩の取り方、指示の出し方(口頭+メモなど)が具体的に書かれているか。
- 週の勤務時間:週20時間から始められるか、段階的に延ばせるか。週20時間以上30時間未満の精神障害のある方も、企業側の法定雇用率に1人として算定されるため(当分の間の特例)、短時間から受け入れる企業は増えています。
- 就業場所の設備:段差、エレベーター、多目的トイレ、休憩スペース、駐車場。車通勤が多い広島市では駐車場の有無も大切です。
- 在籍状況:障害のある社員がすでに何名働いているか、平均勤続年数はどのくらいか。
- 実習・見学の有無:職場見学や数日間の実習から始められる求人は、双方が納得してから入社できます。
- 支援機関との連携:面接への同席や、入社後の定着支援に協力してもらえるか。
当センターの求人詳細ページでは、これらの項目を「配慮・受け入れ体制」としてまとめて表示しています。求人一覧では「通院配慮あり」「短時間勤務OK」「バリアフリー」などの条件で絞り込めます。
手帳の種類や等級で応募できる求人は変わる?
障害者雇用枠の求人は、原則として3種類いずれかの手帳をお持ちの方が対象です。手帳の種類(身体・療育・精神)や等級によって応募できる求人が制限されることは基本的にありません。企業が「障害の種類を限定して募集する」ことは差別にあたるためできず、応募資格は職務に必要な経験・能力で定めることになっています。手帳の写しを応募時の必須書類にすることも認められていません(採用手続きの際に確認されることはあります)。
ただし、業務内容によっては必要な配慮が提供できないケースはあります。そのため「自分に必要な配慮」を整理しておくことが、求人選びの近道になります。手帳の種類ごとの申請方法や等級の考え方は、別の記事「障害者手帳の種類と等級で就職はどう変わる?」で詳しく解説しています。
手帳を申請中・持っていない方も相談できます
「手帳はまだ申請中」「主治医から取得を勧められたが迷っている」という方も、まずはご相談ください。申請中の方は取得後に障害者雇用枠へ応募できるよう準備を進められますし、手帳をお持ちでない方には一般枠での就職や、支援機関のご案内など状況に合わせたお手伝いをします。当センターは許可の条件により求職者を障害のある方に限定していますが、手帳の有無だけで相談をお断りすることはありません。
相談から入社までの流れ
- ご登録(3分):登録フォームかお電話でご登録ください。必須項目は7つだけです。ご家族や支援機関の方が代わりに入力することもできます。
- 面談:これまでのこと、体調、得意なこと・苦手なこと、希望の働き方をうかがいます。支援機関の担当者の同席も歓迎します。
- 求人のご紹介:配慮内容や職場の雰囲気を確認したうえで、合いそうな求人をご紹介します。
- 見学・応募・面接:職場見学や実習から始められる求人もあります。面接には担当者が同行できます。
- 入社・その後:入社後も定期的にご連絡し、困りごとがあれば企業との間に入って調整します。
詳しくはご利用の流れをご覧ください。
よくある質問
Q. 障害者雇用枠の給与は低いのですか?
職種や勤務時間によって幅があります。パートの求人では時給が最低賃金に近い水準から始まることも多いですが、広島県の最低賃金は2026年10月11日から1,141円(現行1,085円から56円引き上げ)に改定されます。正社員や特例子会社の求人では月給制・賞与ありの求人もあります。求人票の「賃金」欄に改定予定が書かれている場合は、そちらも確認してください。
Q. 障害のことを企業にどこまで伝える必要がありますか?
障害者雇用枠では、必要な配慮を受けるために障害の内容を伝えることが前提になります。ただし「何をどこまで伝えるか」はご本人が決めることです。当センターでは、企業に伝える情報はご本人と相談して決め、同意のない情報を伝えることはありません。
Q. 今の支援機関を利用しながら登録できますか?
できます。むしろ、就労移行支援事業所や障害者就業・生活支援センターの担当者と一緒に進めることをおすすめしています。
まとめ
広島市で障害者手帳をお持ちの方の求人探しは、「どこで探すか」と「求人票の何を見るか」を押さえるだけで、選択肢がぐっと整理されます。法定雇用率の引き上げで企業側の採用意欲は高まっており、短時間勤務や実習から始められる求人も増えています。ひとりで抱え込まず、支援機関や当センターのような相談先を組み合わせて、自分のペースで進めていきましょう。
この記事の内容について相談したい方へ
お仕事相談センター こんぱすでは、広島市の障害のある方の就職を無料でお手伝いしています。記事を読んで気になったことは、そのままご相談ください。
